「よっしゃ!吹っ飛ばすか!!」 いきなりの栄一は、 車椅子を押しながら走り出した。 私は手すりに強く捕まりながらも、 ずっと笑っていた。 こんなに笑ったのって… 一生で初めて。 ハァハァ― 「つっ…疲れたー!!!」 いつのまにかは木の下で、 この病院で一番大きい木。 その木はもうすぐ春をしらせていた。 「桜…じゃん。」