長い沈黙の後、宝井さんが口を開いた
「美優お嬢様、私はいつか
貴女の執事としての役割以外にも
あると言いましたよね?」
宝井さんの言葉に
あたしは記憶を巡らせる。
確かあれは、宝井さんがあたしの執事になって、
間もない頃だったよね?
ちゃんと、覚えてるよ。
違う役割が何なのか、
上手くはぐらかされたけれど......
「私の名字の宝井というのは
母の旧姓です。
本当の私の名前は
『オーランド』と言うのです。
そして、私はその会社の跡取りです。」
『オーランド』
それは世界中で知らない人はいないという
大企業。
色んな会社を取り込んで
次第に大きくなり、世界一といっても
いいくらいの立派な企業。
でも.........宝井さんが?

