執事と羊

ー美優SIDEー





宝井さんがあたしの首元についた
キスマークを見た時、
すっごいショックだった。



でも、気付かないフリをしてくれて
いつもの執事の時の宝井さんで
振る舞ってくれた。




それなのに、あたしの涙は止まらず
余計ポロポロと流れてくる。




ふと、宝井さんが離れていってしまうと思い、
とっさに服を掴んでしまっていた。



そして、自分から抱きついてしまった。




こんなことしてはいけないのに....



宝井さんを困らせるだけって
脳では分かっているのに
傍にいてほしかった。



気がすむまで縋って
あたしはイケナイことをしている。




今のあたしの目に映っている宝井さんは
1人の男の人として
映っているから。




でも、宝井さんに抱きしめられて
どこか安心している自分がいる。




この気持ちを何と呼べばいいのだろう?