妄想バレンタイン《短編》

『荒川君の事、前から好きだったの』


なんて告白されたりして!


いやいや…。


あまり期待しすぎては痛い目に合いそうだ。


『これ、〇〇君に渡してほしいの』


って言われるほうが納得いくな。



あれこれ考える俺を、京子ちゃんがもう一度呼んだ。


おっと。


また妄想にふけってしまったよ。


「ごめん!今行くね!」


俺は廊下に出ると、京子ちゃんと向き合う形になった。