緋色の奇跡

そう思って体を起こすと、緋色の彼女はお友達さんに声をかけられている

その横につく泉くんの姿

でも彼らは、やるべき事を知らない



私しかやる人がいないだ



そう思うと、私は沙良の腕から離れて、立ちあがった


「瑞杞?」


そう後ろで私を呼ぶ沙良の声が聞こえた気がした

しかし、私の頭の回線はもう1点に集中している



『彼女を助けなければ』



フラフラとした足取りで彼女のもとに向かおうとすると、凌が私の体を支えてくれた


「大丈夫か?」


その言葉に、私は無言で頷き返した