「なぁ、拓海あの三年どー思う?ネット際に三人並んでる一番左」

俺は窓越しに指さして拓海に見るよう促した

「あー?どれだよ・・・あの巻き髪?」
「そー、巻き髪」

二階からなのでちょっと見え難いらしく、拓海が目を細めてじっと観察した

「別に?どーってフツーに可愛いんじゃねーの?飲み屋のオネーチャン、って感じ?」

・・・だよな。可愛いよな、フツーに

俺は無意識に溜め息ついて苦い顔をしてた

「何?アレがいーわけ?えらいなっちゃんとタイプ違うじゃん」

何も知らない拓海はパックのジュースを飲みながらまだ先輩を見て何か勘違いしている

「全然よくねーよ。俺あゆタイプ大嫌い」

個人的感情が入って元はただの苦手から大嫌いになった