海よりも深い

俺は自分で驚く程本音が素直に出てた
目の前の春夜は当然ビックリした顔してる
ただの勢いかもしれないけど、この勢いに乗せないともう言えねーかも・・・って思ってた

「俺はお前に好きって言われてからずっとパニックで、俺の方は好きとか、あんまわかんなくて」

「うん・・・」

「だから昨日のも、なんで避けなかったのか、とか・・・なんでムカつかないで泣きたくなんだよ、とか・・・なんかパニックで」

いくらしゃべるの苦手でも、支離滅裂もいいとこだ・・・バカなんじゃねーの、俺

それでもその通じ難い日本語を春夜が真剣に聞いてくれてる
「いやじゃなかった、って意味でとっていい?」

期待と不安が混ざった声で春夜が俺を真っ直ぐ見て聞く