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「はるちゃん、話しって美和のこと?」
次の日、わたしは矢崎くんを呼び出した。
理由はもちろん美和のことを聞くため。
矢崎くんもそれに気付いてるみたい…
わたしが頷くと矢崎くんは少し目をふせた。
「美和のこと好き……?」
なんて言い出せばいいか悩んで、遠回しに遠回しに……と思ったらど真ん中につっこんでしまった……!
し、しまった…!
あわあわしているわたしを見て矢崎くんは
くすっと笑うと座ろっか?とベンチを指さした。
「嫌いになんてなってないよ」
「え?」
矢崎くんはうーんと頭を抱えてうなった。
や、矢崎くん……!?
「俺、馬鹿だから…なんつったらいいか
わかんねーんだけど……
昨日は怒り過ぎた、…と思う。
美和だって魔がさしただけで悪いこと
だってわかってただろうし……」
よかった……
美和、矢崎くん美和のこと嫌いになってない。
「じゃ、じゃあ美和と仲直りしなきゃだね!!」

