相変わらずだなあ………。


あたしはそんな茜たちをしばらく見ていた。


「うらやましい??」


「秋くん!」


「はあーーーん。彼氏いないからうらやましいんだろ??」


その笑顔かなりムカつく!


てか笑顔なのか?
その顔は笑顔なのかっ??

「ばかっ違うもん!!アンタだって彼女居ないじゃん!」


「俺はお前とは違って作ろうと思えば今スグにでも作れるけど??」


な…何も言えない……
だって……

こいつの言ってる事は本当の事だから。


「ケンカはダメだよお〜!」

「茜え…!」

「あたしたちこれからデートする事になったから♪」


『はあ!?』


声がかぶった。


「つー事だから!じゃあな♪」


「ばいばい♪」


茜と良輔くんは楽しそうにあたしたちとは逆方向に行ってしまった。


取り残されたあたしと秋くん。


―――気まずい。


茜たちのバカヤローー!


あたしはもう見えなくなった茜たちに心の中で叫んだ。