「宮坂さ、ありがとうな!」
「へっ??!」
あたし何かしたっけ?
「ほら…前に告白したじゃん。」
「う…うん。でもそれがどうかした??」
「俺さ、もう宮坂のこと好きじゃないから!」
「えっ?」
「あ!好きじゃないっていうか…勿論好きなんだけど…友達として好きだから!」
河野くん…
「今日久しぶりに宮坂と二人きりで話してきっぱり諦められた!」
「ごめん…っ」
「ちょっ…宮坂っ?」
私は河野くんの優しさに
勝手に涙が出てきた。
こんなにいい人なのに…
「ごめんっごめんなさっ…」
「それ以上謝るとキスするよ??」
「っつ////?!」
え?え??
ぽかんと河野くんを
見る私に河野くんはクスっと笑った。
「冗談だよー!」
………
河野くん…
あんなこと言う人だっけ?
「とにかく!ありがとな!」
「う…うん!」
ほんとあたし何もしてないんだけどな(´・ω・`)
「じゃあな!また明日っ!」
「うん!ありがとう!」
「あ!宮坂っ!」
家に入ろうとしたとき
河野くんに呼び止められた。
「宮坂と秋が付き合ってること、ちゃんと言ったほうがいいぞ!」
「え?」
「みんなお前らが付き合ってること知らないんだし、他の女が秋に取り巻いてるから、宮坂それ見てるのつらいだろ?」
「――っ…」
「つらくないんならいいんだけど……それだけ言いたかっただけだから!じゃあな!」
そう言って河野くんは
走っていった。

