「結菜ー……」 僕のかすれた声に反応して、前を進んでいた結菜が振り返る。 「少し休もうよ。」 僕がそう提案すると、意外にも結菜は、 「裕也は休んでていいよ」 と僕が休むのを承諾して、自分は再び人の波へと消えていった。