真由と優斗、初めて一緒に帰る帰り道。
真由は早速、優斗からもらったチョコレートをほおばる。
「うふふっ。」
いきなり嬉しそうに笑い出す真由。
「どうしたの?うれしそうだね。」
隣にいた優斗は、真由の顔をのぞき込んだ。
「あのね、友達にチョコレートパフェおごってもらえるの~。」
真由は最高に嬉しそう。
「どうして?」
「バレンタインデーまでに、彼氏ができるか、っていう賭け、勝っちゃったから。」
真由がそう言うと、優斗は顔色を悪くした。
「ま、まさか…それのために僕と…?」
今までの真由の言動を聞いていると、無くはない。
「ばか。」
真由はふくれてチョコの空箱で優斗をたたいた。
「だったら最初っから断ってないでしょっ!」
「そうだね。ごめん。」
真由の様子をみて、優斗はいっそう真由を愛しく感じた。
「ねっ、半分もらっていい?」
真由は優斗の手にもつチョコレートを指さした。
「え?これ、真由ちゃんが僕にくれたのじゃない…。」
「チョコ好きなのっ!」
それはさっきも聞いた。
「…真由ちゃん、まさか、僕よりチョコレートの方が好き…?」
「まさか!」
「よかった…。」
優斗は心底安心した。
「一緒くらい!」
「え、えぇ~!?」
優斗は思わず立ち止まる。
「うそっ♪優斗くんの方が好き。」
これから、真由の言動に一喜一憂し、振り回されるんだろうな、と悟った優斗だった。

