「ね?」


優斗は去年のバレンタインの話を恥ずかし気もなく語った。


「…思い出した。」


「その時から、君のこと好きなんだ。」


真由は驚いた。


そんなに昔から、自分のことを想ってくれていた人がいるなんて、思ってもいなかったからだ。


「ごめん。」


「え?」


優斗は突然謝った。


「1年前から、片思いしてたなんて、信じられないのも当たり前だ。

 真由ちゃんが戸惑うのも無理ないよ。」


「優斗くん…。」


「でも、好きなのは、本当だから…。」


優斗は真っ直ぐ真由を見つめた。


「明日、また会えるかな?

 真由ちゃんの、気持ち、聞かせて欲しいんだ。」


「…うん。」




決戦は明日。


バレンタインデー。