マイワールド



一通り全部見たところで、
中栄は

「あ……!」

と声を出した。


優菜がアリクイの飼育室を掃除している姿が目に飛び込んできたからだ。


こっちが何かをする前に、
向こうが中栄に気付いた。


中栄は目を丸くした。

「なんだ。

来てたんだ。

今日来るとは思わなかったよ。」

優菜は作業を中断して、
中栄のところまで走ってきた。

「あぁ、ごめん。

連絡入れた方がよかったか。」

気持ちを悟られないように、
苦笑いで話した。

「別にいいよ。

……あ、かわいい!

この子がランちゃん?」

「そうそう。」

「来月大会でしょ?」

「なんで知ってんの?」

「超能力者だから。」

「『冗談』だろ?」

「イェス。」

前と同じ会話ができた。

「もう全部見たの?」

「あぁ。

すごかったよ。

これなら、動物達も幸せになれるんじゃないか?」

「百パーセントではないけどね。」

「……。」

少し会話が沈んだ。