翌日、私は目覚まし無しで、
五時に起きた。
裕也に会いたかった。
まだ、クリ以外誰も起きていない。
「クリ、行ってくるね。」
クリを一度撫でてから、静かに出掛けた。
「裕也!」
私は目を丸くした。
私よりも先に、裕也が公園にいた。
しかも、ベンチに座っていた。
「おはよ。」
明るく爽やかな彼の挨拶。
十三年間生きてきて、こんなに新鮮なものは初めてだった。
「おはよう。」
私は、精一杯の気持ちを込めて返した。
「座れよ。」
「うん。」
私は笑顔になった。
今日は、どうでもいいようなくだらないことを語って、
六時に帰った。
それから、毎日、
私達は早朝の公園で裕也と会話をした。
特別なことを話したわけじゃない。
それでよかった。
それで幸せだった。


