――自分でも驚いている。
あれだけやる気のなかった俺が、
どうしてあんなことを言えたのだろう……。
昔からの、『過度な動物好き』のせいか?
それとも、優菜のおかげか?
いや、違う。
「『命』に好かれたからだ!」
これだ、というように中栄は力を込めて言った。
だが、しばらくすると、
「ははっ。
……ありふれた言葉だな。」
と、やっと見つけた答えらしき言葉を突き放した。
――どうだっていいや。
答えなんか。
ネイルが死なないなら……後は何もいらない。
中栄は、習慣どおり、日記帳を開いた。
そして、また書きなぐった。
そして、気がついた。
――この複雑な気持ちは、
言葉では言い表せない。
言葉にしたら、意味が変わってしまう……。
俺に文章力がないんじゃなくて、
本当にそうなんだ。
言葉じゃ足りない……。
中栄はとりあえず文章をつなげて、日記帳を閉じた。


