マイワールド

考えていると、
金山先生と関口先生が入ってきた。

「食べ終わった?

じゃぁ、武嶋くんと戸田くん、
受け付けの体験だから、あたしについてきて。」

二人は万遍の笑みを浮かべて金山先生についていった。

「相川彩音ちゃん、ついてきて。」

私は関口先生についていった。


実の質問はしばらくしてからにしよう。

タイミングをよく考えてすることにした。


関口先生には、金山先生ほどの笑顔はなかった。

無表情というわけではないが。

この先生に笑顔は似合いそうなのに。

不思議だ。

金山先生は真顔の方が似合うのにいつも笑顔で、
関口先生は笑顔の方が似合うのに笑顔は見せない。


どうでもいいことを考えている内に、
入院室に着いた。

「やってもらうことは、
糞や尿の始末、時間になったら餌あげ、ゲージの掃除かな。

餌は、三時になったらだから、君達が帰る頃だね。」

「はい。」

「あ、話変えて悪いんだけどさ、
武嶋実くんや戸田ケンくんみたいに誤解されてるとやだから……。

金山先生も僕も、
毎日一日中この仕事をしてるわけじゃないからね。

今日は特別なだけだよ。

普段は診察したり、時には手術したりしてるからね。」

「大丈夫です。わかってます。」

『僕達は、君達のためにわざわざ時間をとって、
診察もできずに一日中同じ仕事をしなきゃいけないんだ』――。

簡潔にまとめると、こんな感じだろう。

まぁ、仕方ない。

藤井先生に言われたように、
私達は『お仕事のお邪魔』をしているのだ。