マイワールド

「俺達にはよくわかんないけど、
もう恵子とは絡まない方がいいんじゃないのか?」

明は私を心配するように言った。

「私は、本人から聞かなきゃ、『絡まない方がいい』とかは言えないよ。」

「だけど嫌われてるんだろ?

確かめられないじゃんか。」

明は跳び箱から下りて、平均台に移った。

「だから、証拠のないことは信じないって言ってんの。

恵子本人から聞くまでは、おとなしくしてるよ。」

二人が同じ平均台に並んでしまったため、
私はどこを見ていいのかわからなくなった。

「それじゃぁ、相川、振り回されるだけじゃんか。

相川一人がいい子でいる必要なんてないって。」

明は呆れたように言った。

「私は純粋でいたいの!

そんなこと言ったら、この世にいい人いなくなっちゃうでしょ?」

「おまえが純粋だとは思えないけどな。」

裕也は苦笑いをした。

「うるさい!」

私は口を尖らせた。

「でもいいんじゃねぇの?

おまえがそう思うなら。」

「おい、裕也!

彼氏がそんなこと言っていいのかよ?」

「後悔するかしないかは、任せるしかないだろ?

俺達が未来見てくるわけにはいかないんだから。」

「そうだけどさ……。」

「困ったら泣きついてくりゃ、いいじゃん。」

「ずいぶん投げやりだな。」

「んなことねぇよ。」

私は、二人のやり取りをただ聞いているだけだった。