マイワールド

「もう一個ある。」

明が小さな声で言った。

「何?」

「恵子。

何て言ってた?」

次は明と私が話すようだ。

「『何て』って……?」

「俺とのことだよ。」

「『付き合っちゃった』
とか
『愛してるってメールしちゃった』
とか……。」

私がそう言うと、
明は深いため息をついた。

「どうしたの?」

私は膝に肘をつきながら言った。

「それ、全部嘘!」

明はきっぱりと言った。

「はっ?」

私は思わず大きな声を出した。

「びっくりしたんだよ。

試合の次の日、
急に手ぇ繋いできて。

よくわかんないのに、『よろしく』とか言ってきて。」

「何それ?

え?

意味わかんないんだけど。」

「俺と付き合えば得することでもあったんじゃね?」

「私と仲良くなって……レミを潰すみたいな?

まさかね。」

私は前髪をなんとなく整えた。

「八十パーセントぐらいの確率でそうだろ?

女って暇人だな。」

裕也が口を挟んだ。

「全ての女がそうってわけじゃないでしょ?」

私は下を向いた状態で言った。