結城side

「あの野郎…」
窓にへばりついて先の教室を睨みつけた。

「きやすく輝星に抱きつきやがって…」




――ぶっ殺す!!





「ストーカーな結城くん。何してるのかな」

「あ?」

「変態結城くんはお姉さんにお熱かい?」

「うるせぇな…なんだよ那智」

そこにいたのは
川瀬那智。
妄想狂の変態。
取り扱い注意人物。


「おい。今すごい失礼な事思ってないか?」

「煩ぇな。何だよ。」

「はい、悩めるお前にプレゼント」

那智は俺に雑誌らしき本が入った袋を手渡す


――?


俺はそれを袋から取り出した。








"禁断の恋"
姉に恋をした男特集




「那智…これは何だ?」

「友達の俺から出来る最後のエールだ。それ見て頑張れ。応援してるぞ。うふ」


――こいつは…














「いたたたたたッ!!
止めて!!乱暴はやめて!!!」

「うるせぇよお前は!!」

「きゃー誰か!!結城に犯される!!貞操の危機!!」

「誰がお前なんか犯すかよ!!」



――犯すなら…




「ん?…どうした結城」

「いや…変な事想像した。」



どうも俺は末期だ。




「弟失格だな」


那智に聞かれないように小さくぼやいた。