輝星side

ゆっくり結城が離れる。

なんだか離れる唇が寂しかった。


「…あ」
結城の体がピクンと跳ねる。

「え?…なに?」

「ヤバいかも…」

「何が?」






「タった…えへ☆」


――!!

「結城最低!!」

てか…えへ☆って…

全然笑いごとじゃない!!



「輝星…」

「…何?」





「せったくだからこのまましようか?」

意地悪な瞳で結城が私を覗き込む。


「嫌っ!絶対!何がせったくなのか分からない!!」


「まぁまぁ」

「きゃっ」

そのままベッドに押し倒された。


「ゆ…結城」

「好きだよ…輝星」



うん…分かってる。

だから私もここにいる。







再び結城の顔が近付いてくる。


ぐぅきゅるるる…


――!!



「あ…腹減った」

結城が力なく呟いた。



「カレーならまだあるよ?」

「…輝星。」

「なに?」

「今だから言うけどさ…お前のカレー」

「――?」



「味が濃ゆすぎ。」

――!!

「ひどい!!美味しいって言ったのに!!」

「いたた!悪かったよ!!ちゃんと食べるって」


そう言って
眉をしかめながら
結城は私の作ったカレーライスを食べたのだった




カレーライス
END