閉鎖された都市の歴史

【4】朝、自分が目覚め、見える風景が前日と変わらないとわかると、洋薙は、夏樹の部屋に行き彼を埋葬した。



【5】もはや、洋薙も夏樹も次に死ぬのがどちらなのかわからなかったし、生き残ることに意味も興味もなかった。



【6】残された方が相手の始末をきちんと執り行う約束を交わし、これを最後に洋薙と夏樹は死ぬまでお互いに干渉し合うことはなかった。