僕を起こしたのは、母の怒号だった。
「片付けしろ、っつったでしょー!?」
「……、あ」
この事態からいくと、
“忘れてた”
だけじゃ済まされない。
きっと。
いや、絶対。
―――あ。
良いこと思いついた…。
「ぼ、僕さぁ……」
「女の子なんだから、“僕”は無いでしょう?」
「う……、それより、パソコン使いたいんだけどー」
「……パソコン? …仕方ないわねえ、ったく」
常に暇になるとゲームに耽っている母上に、
これは良い弱味だ。
「じ、じゃあねー。コピカも貸してよ」
「コピカなら、書斎にあるから」
一目散に、書斎へ走りだす。
やっと逃げだせたぁ……。
ちょっとあの“reya”ってのを調べてみるか。
