離陸ゲートからオリベントが搭乗した専用機はこの悪天候中、国連本部に向け飛び立っていく。
その後、超巨大潜水艦ノクターンは次のミッションのため潜航を開始する。

「プシュー」

アレフはセルゲイ・スミルノフを待機させている部屋に入りセルゲイが座っている向かいの椅子に座る。
中はシンプルなもので、白い壁に天井には細長い蛍光灯が2本それに中央に四角いテーブルがありその前後に椅子が置いてあるだけであった。

アレフ:「初めまして。ソレスタルビーイング所属、チームトリニティゴースト。私はチームリーダー、コードネームはアレフ・マルビン。宜しくお願いします。」

セルゲイ:「ソレスタルビーイングが私に何のようだ?悪いが私は何も話さないぞ。」

セルゲイはアレフの自己紹介に割ってはいるように話し始め、言いたいことを言うと口を閉ざしてしまう。

アレフ:「別に情報を聞き出そうなんて思っていません。我々は貴方に協力してほしいのです。貴方だって今の世界の現状を理解しているはず…これは世界を救うためです。」

セルゲイ:「世界を救うか……それでは何故ハーキュリーを殺した?目的は君達と同じはずだ。」

アレフ:「それは我々がソレスタルビーイングだからです。あそこで首謀者を殺さなければ我々はソレスタルビーイングを名乗ることは出来なかった。」

アレフはセルゲイが聞いてくるであろうと思っていた質問を上手く言い替え、シャロンが気まぐれでやってしまった事実を隠蔽した。
そして、しばらくの沈黙後アレフが口を開いた。

アレフ:「我々に協力してもらえますか?」

セルゲイ:「わかった。しかし条件がある。君達ソレスタルビーイングの情報を全て教えて貰おう、でなければ協力はしない。」

アレフ:「わかりました。」

アレフは胸のポケットからIDカード取り出しセルゲイに手渡す。

アレフ:「臨時のIDカードです。レベルは最高なのであとは自分で端末にアクセスしてご覧ください。」

アレフは席を立ち部屋の扉の横に立っている国連兵士にセルゲイを艦長室に連れて行くように命令する。

アレフ:「協力ありがとうございます。ソレスタルビーイングにようこそ。」

アレフは上手く話がまとまり勝ち誇った顔で部屋を後にする。