先輩、大好きっ!



次の日…憂鬱になりながら部員に行くと…昨日、私に酷いことを言った先輩方の髪が丸刈りになってた。


「…………」


「ごめんっ!!世奈ちゃん!」


え?


「明音ちゃんに騙されてたんだ…本当にごめんっ!」


先輩方は私に頭を下げ…真剣に謝って下さった。


「いいです、わかって下されば…それに閉じ込められた時、少し寝ちゃいましたし…。」


そぅ言うと先輩方は笑ってくれた。良かった…気まずい感じにならなくて。


「あっ明音さんは?」


「明音ならまた入院だって。」


「えっ?大丈夫なんですか?」


渋谷先輩が言った。


「大丈夫だろ。武にフラれたショックからだろ。それに…世奈ちゃんをこんなに傷つけたんだから…ね?」


「で、でも…」


「明音、世奈ちゃんに謝ってたよ。悪いことしたって。許してあげて…ただ単純に武が好きだったんだ…」


渋谷先輩の口調は真剣で…私は渋谷先輩は明音さんが好きなんだとさとった。
苦しい片思いなんだろうな…渋谷先輩…


「先輩っ!!頑張ってくださいっ!私は先輩の恋を全力で応援してます!」


「えっ?」


「でわっ!」


「ちょっ…あーあ。」


渋谷先輩は何か言いたそうだったけど…私はあえて聞かないでおいた。