先輩、大好きっ!



どーんっ


「おまえらいい加減にしろよっ!」


武先輩がロッカーを蹴り怒鳴った…皆は普段あまり怒らない武先輩の声に驚いた。


「こいつ、おまえらよりも真剣に部員来てただろっ?おまえらよりも頑張ってただろ!なのに、何言ってんだ!?おまえらが辞めろっ!!」


「っ…………」


不謹慎にも…私は嬉しくて泣きそうになった。


「でも、武。サボってたんだぜ?信じるのか?一生懸命ハードル運んでた明音ちゃんは嘘だって言うのか?」


「……先輩もぅいいです……私、」


武先輩を止めようと先輩の手をつかんだ。


「え?」


先輩は私の手を掴み…


「好きな奴の言葉、一番に信じなくてどーすんだよっ!!」


そう言って私を引っ張り…部室から出て行った。