でも、驚いたのは、そのすぐ後だった。 「何言ってんの、そんな震えて」 「……へ?」 予想外の言葉に慌てて彼女へと視線を戻す。 パチッと目が合って、不覚にもドキッとしてしまう。 うわ……やべ。 美人系だとは思ってたけど、ど真ん中かも。 ドキドキと心拍数が上がっていくオレの前で、彼女は何やら持っていた紙袋の中をゴソゴソといじっている。 なんだ……? 気になってそっちへ目を向けた瞬間…… ――ふわっ 彼女の、甘い香りが鼻をかすめた。