……なんだ。
一瞬、思い出したのかと思ったけど、どうやらそれは違ったらしい。
ホッとしたような、残念なような不思議な気持ち。
でも……。
確かに、それも一理あるかもしれないな。
人が嬉しそうだと、自分も嬉しくなる。
それが、好きな相手なら尚更だ。
自分の言ったことが恥ずかしいのか、少し頬をピンクに染めた彼女を見ながら、オレは思う。
でもね、和華ちゃん。
その答えじゃ、まだまだ甘い。
そもそもなんでオレが雪が好きなんだと思う?
キライだった雪のイメージを変えたのは、誰だと思う?
ま、今日の所は勘弁してあげるけど。
いつかは思い出してもらうから。
そん時は、覚悟しとけよ?
本当の答えは、それまで大切にしまっおくから。

