愛深(あいみ)
中学二年
見た目
まぁー普通
痩せてて目は二重
髪はロングヘアーで
くせ毛
髪はホントコンプレックス
ママは看護婦
お姉は3コ上
パパはあたしが0歳の時
女作って出て行った
その相手の女も看護婦
ナースキラーかよ
まぢひくから
ママはパパがいないせいか
子供に厳しかった
ママが仕事帰ってきて
家事やってないと
怒鳴って物投げ付けられたりして大変だった
ママは常に恋愛してた
一緒に同棲した人もいた
でもいつもうまくいかなかった
愛深はママが幸せなら
笑ってくれるならって
ママの彼氏にはイイ子を演じてきた
でもお姉は違った
思春期だったってコトも
あり反抗的な態度とって
いじめられっ子だった
小学生の時とは別人で
地元で有名な暴走族の
副総長になってた
ママは当時の彼氏とも別れ
お姉のコトで必死だった
お姉が入り浸ってる
地元で有名な不良のたまり場の家
大家族なんだケド
11人兄弟みんな不良
上は19歳から下は2歳
2歳でも
もちろん金髪
その家の男と付き合いだしてからは
お姉は毎日入り浸ってた
あたしもお姉につれられて行ったコトあったから
場所は知ってた
仕事から帰ってきたママに
「由美は?」

「知らない」

「愛深…ホントのコト言って」

「知ってるんでしょ?」

「…」

「愛深だけが頼りなの…
お願い…このままじゃ
ホントに由美はダメになっちゃう」

え!……
初めてママの涙を見た
驚いた
ママは強い人
決して涙を見せない人
そんなママの目から
大粒の涙がこぼれていた

「愛深から聞いたって
言わないでよ…」

そして今のお姉の状態
場所  全て話した
話し終えたところで
ママがありえないコトを
言い出した

「今から連れ戻すから
その家まで案内して」

あたしは怖かった
あたしがバラしたコトになるから
でも
ママの必死な顔
こんな顔初めて見る
あたしも腹をくくった

「わかった」

車で20分程のとこにある家
沈黙のせいか
異常に長く感じた
二階建ての三軒つらなった
ボロイ団地が
地元で知らない人はいない
不良大家族
小川家