「千里…」
「うん、分かってる」
私は男性スタッフに、占いサイトに関する放送を中止する様に頼む事にした。
インタビューの現場を見ている男性スタッフ、私は声を掛けた。
「あの…この占いサイトの放送を、中止出来ませんか?」
「はあ?
突然、何を言い出すんですか」
「この占いサイトの話は、都市伝説なんかではなくて、本当の事なんです。
実際に、もう何人も犠牲者が出ているんですよ」
私の言葉に振り向いた男性スタッフが、笑いながら言った。
「ははは、どの都市伝説の取材をしても、同じ様な事を言う人がいるんですよ。
でも、都市伝説なんてものは、誰かが面白半分に作ったもので、実際にそんな事は起きやしないから」
「そうじゃなくて、だから、これは都市伝説なんかでは――」
「では順番が来たので、こちらからあのインタビューしている場所に向かって、歩いて行って下さい」
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