「はあ?」
その男性の方を向くと、背後に着飾った女性とテレビカメラ、それに数人のスタッフが見えた。
「何これ?
テレビの街頭インタビューか何か?
前から、1回出たいと思ってたのよね」
愛美が呑気に、髪型を整えながら言った。
あれ?
あのインタビューしているモデルの様な女性は、テレビで見た事がある。確か、情報番組の…
「今ですね、最前線の話題を追い掛けていまして、その事について少し答えて頂きたいんです。
直ぐに終わりますから、お願い出来ませんか?」
「はあ、それは良いですけど…」
男性スタッフは、そう言って頭を下げた。
直ぐに終わるなら影響は無いし、愛美が乗り気みたいだし、まあ良いか…
私達は前のインタビューが終わるまで、少し離れた場所で待っていた。
それが、一体何のインタビューかも知らないで…
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