「な…何を言ってるのよ!!
間違いがあれば、死ぬかも知れないのよ?
駄目だって」
珍しく愛美が声を荒げた。
電車に飛び込まされた張本人だけに、その怖さをよく知っているのだ。
「大丈夫です。
ここには千里さんと愛美さんがいるし、それに…
ただ占いサイトを開く訳ではなくて、その前に公園のベンチか何かに、紐で縛り付けておいて欲しいんです。
これなら、大丈夫だと思うんです」
確かに、それなら大丈夫かも知れない。
占いサイトを使っているという事は、文章が短いし複雑な指示を出せるとは思えない。
それに韻による催眠状況は、そんなに長時間続くものではない。
「分かった。
じゃあ私が実験台になるから、2人で私を縛ってくれる?」
「だ、駄目ですよ。
千里さんは残っていてもらわないと、万一失敗した時、この事件を誰が解決するんですか?」
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