断罪者


午前中の授業が終わり、昼休憩になった。


弁当を持って来なかった私は、教室のある3階から1階の売店にパンを買いに行った。

食欲は無かったが、朝も食べていなかった為、何か胃に入れておかなければ午後からもちそうになかった。


徐々に学校での生活リズムを取り戻し始めていたが、売店から教室に戻ってきた時、私は信じられない光景を目にした。

クリームパンを左手に持ち、教室の扉を開けた瞬間、真正面の窓から前原の飛び下りる姿が目に入ったのだ!!


教室の中には20人近くのクラスメイトがいたが、気付いたのは私1人だった。

「前原が…前原が窓から飛び下りた!!」

私の言葉に、一瞬にして教室内が静まり返った。

窓際にいたクラスメイトが下を覗き、その場に力無くへたり込んだ。


「あ――…いやぁ!!」

礼の飛び下り自殺が蘇り、私はその場で意識を失った…


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