断罪者


私は愛美の方を向いた。すると、愛美も私の方を見ていた。

目が合い、殆ど同時に頷いた。


「あのね、知花ちゃんが知りたがっていた事を説明するから、よく聞いてね。

それと、どんなに信じられなくても、今から話す事は紛れもなく真実だから…」
知花は私の表情を確認して、唾を飲み込んだ。


「今回の連続自殺と同じ様な事件が、過去2度起きているの。

最初は去年。三春駅の直ぐ近くにある踏切りで、何人もの人が電車に飛び込み、犠牲になった。
次はほんの1ヵ月程前、ケータイ小説の作家やその周辺の人達が何人も犠牲になった。

今回の連続自殺と、過去の事件は全く同じ原因だと思う」


知花は静かに話を聞いていたが、首を傾げて尋ねてきた。

「占いサイトが原因…と、いう事ですか?」

私は直ぐに首を横に振って、それを否定した。

「違う。
その原因は、韻よ」


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