愛美は机まで歩いてくると、マウスを握りクリックを繰り返した。
画面が次々と切り替わり、今まで見ていたサイトとは全く別の掲示板が表示された。
「地元のコミュニティサイトにも掲示板を作っていたの、すっかり忘れてた」
「わ、忘れてたって愛美――」
文句を言おうと覗き込んだ私の顔を、愛美の左手が止めた。
「こ、これ…
結構、核心に迫ってる情報じゃない?」
「もう何が――」
愛美に促されパソコン画面に目を移した私は、その書き込みに息を飲んだ。
「ほ、本当だ。
今までとは全く違って具体的だし、自分である程度まで調べてある。
しかも、この感じだと、占いサイトについてもかなり詳しく知っている!!」
「うん。
中井川市っていえば隣街だし、あの古本屋の店主から直接メールを受けてるかも知れないね」
その書き込みは、焦燥感が漂う私を惹き付けるには十分過ぎる内容だった。
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