あの時の沙菜は、自分の意思とは無関係に身体が動いているという感じだった。
声を掛けても返事はなかったし、いくら制止しても凄い力ではね除けた。
そう、まるで何かに操られている様だった…
操る…催眠術?
いや、あの時私は沙菜と並んで歩いていた。それに、学校でもずっと一緒だった。
もし催眠術か何かだとすれば、私もそれにかかっている筈だ。
あとは…
携帯電話を見ていた位の事だけど、それも私と沙菜は全く同じサイトを見ていた。
そういえば、あの占いサイト…誰かが作った冗談にしでも、最後の占い結果はかなり厳しい内容になっていたんだ。
あなたの運命は、「"死ぬ」と――
いや、そもそも文章で催眠術をかける事なんて出来る筈がない。
それに、あの占いサイトは私も一緒に見ていた訳だし…
「ふう…」
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