私は一瞬、自分の目を疑った。
沙菜から私宛に届いたメールは、遺書だったのだ!!
意味が分からない…
すぐ隣にいる私に、なぜ遺書などを送ってきたのか。こんな時に遺書を書くなんて、悪ふざけにも程がある。
いくら親友とはいえ、さすがに怒りが込み上げてきて、沙菜の方を向いて叫んだ。
「どういうつもり!!
いくらなんでも、これは酷いんじゃない!?」
勢い良く真横にいる沙菜の右肩を掴んで、その顔を覗き込んだ。
「…――沙菜?」
様子がおかしい…
私が耳元で叫んだにも関わらず、携帯電話の画面を見詰めたまま反応しない。
まるで、私の声が全く聞こえていない様だ。いや、存在自体を無視している様に見える。
私は沙菜の前に回り込むと、両肩を掴み揺さぶりながら名前を呼んだ。
「沙菜。ねえ沙菜!!」
.



