私は目を閉じて、祈りながら右手の親指で、OKボタンを押した――
「早くパスワードを入力しろ!!
そして、自分で自分の首を絞めて死ね!!
はっははは――!!」
服を掴む、愛美の力が強くなった。
私は意を決して、携帯電話の画面を見た…
「どうした?
押せないなら、止めても構わないんだぞ。
人間は身勝手で、自己中心的な存在で――」
室内に嘲笑う声が響く中、私は携帯電話の画面を店主に向けた。
「な、何だその画面は?
まさか…
まさか―――!!」
私はニコリと笑うと、右手の人差し指で決定ボタンを押した。
その瞬間、緊張の糸が音を立てて切れ、私はその場に崩れ落ちた。
愛美が声を出して泣きながら、背後から私を強く抱き締めた。
でも、まだ終わりではない…
.



