断罪者


店主はその場で静かに読んでいたが、突然手紙を投げ捨て、大声で笑った。


「はっはっはは――!!


よくできているな。
文章も、言い回しでさえもそっくりだが…

無理矢理暗殺計画に加担させられ、手伝わなかっただけで処刑された母が、人を恨むなと、誰も恨んではいないなどと書く筈がなかろう!!

もううんざりだ。
早くパスワードを入力して死ね。
お前達も、生きている価値などないのだ!!」


く…
やはり駄目か。
店主の心を救う事など、私達に出来る筈がない。

こうなれば、私の手で、サイトを閉鎖する以外に方法はない。


私はポケットから携帯電話を取り出すと、親指で開いた。

携帯電話のディスプレイの光が、まるで私の生命の灯火の様に暗闇に浮かび上がった。


私は震える指先で占いサイトにアクセスすると、パスワードの入力画面に移動した。


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