翌日――
私達は6:15の電車に乗って、急いで家路に着いた。
坂口 英二郎さんの自宅は調べてみると、中山駅から車で20分しか離れていなかった。
「まさか、こんなに近くに知ってる人がいるなんてね。
東京や長野に行ったのは、何だったんだろうね。時間が無いっていうのに…」
愛美が朝食に買ったサンドイッチを、頬張りながら言った。
「でも、行かなかったら分からなかった訳だし…
後は、坂口 英二郎っていう人が、何か知っている事を祈るしかないよ」
「そうだけど…」
車窓から見える景色が高層ビルから徐々に5階建程度のビルに変わり、民家ばかりになっていった。
そして、農地が点在する様になり、ようやく三春駅まで帰ってきた。
電車を乗り換え、中山駅に到着した時には、既に8:45分になっていた。
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