断罪者


なるほど…
だから、興味本意で殺人を犯したり、周囲の人々に対し無差別に恨みを持つ人を、自分の後継者として育てようとしたんだ。

そして、それが出来ないと分かるや否や、自分の生命を代償にしてまで恨みを晴らそうとしたんだ。


店主の気持ちは分かる。それは分かるが、それでも無関係な人達の生命を奪う事は、断じて許される事ではない。


朝比奈さんが顔を上げ、厳しい表情で言った。

「止めなくてはなりません…」

私は再度姿勢を正すと、朝比奈さんの目を見詰めた。

「はい。私達はその為に、ここに来ましたから」


「それで、貴女方は私に何を聞きたいのですか?」

「実は、先程見て頂いた占いサイトが、明日テレビで放映されてしまうんです。

ですから、それまでにどうしても、あの占いサイトを閉鎖してしまわなければならないんです。

そうしなければ、全国各地に甚大な被害が…


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