断罪者


「い、いえ…
これは都市伝説などではなく、本当の事なんです!!

もしこんな情報を全国ネットで流してしまうと、日本中で自殺者が続出して、大変な事になりますよ!!

冗談ではないんです。これは都市伝説などではなく、現実なんです…
信じて下さい!!」


私は不意にレポーターに肩を叩かれた。

「はい、インタビュー終了。最後の訴えは、なかなか良かったわよ。

お疲れ様」


レポーターは私の訴えを、演技としか思っていない様子で、次のターゲットを探し始めた。

「お疲れ様でした」

背後から声を掛けられ振り返ると、さっきの男性スタッフが立っていた。

「これ、うちの番組のグッズ…記念にお持ち帰り下さい。

このグッズは非売品で、なかなか手に入らないんですよ」

「ちょっと待って下さい…」

「最後の訴え方は良かったですよ。なかなか迫真の演技で、思わず本当かと思いま――」
「待って下さい!!」


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