彼の驚いた声に、あたしも顔を上げた。



見上げたあたしは思わずドキリと心臓が跳ねた。




慶介に劣らない長身。

小さな顔。
アッシュカラーの髪。
短くカットされた髪は無造作にセットされている。

まるでハーフのような綺麗な顔。

瞳は大きくはっきりとした二重が印象的。

整った鼻筋に形の良い唇はほんの少し開いていて、その中に白い歯が見え隠れしてる。



「……」



日本人?


確かに、今までちゃんと会話出来てたよね?


ぽかーんと口を開けたままのあたしの顔を、彼もその大きな瞳を見開いて見つめている。






しばらく黙っていた彼は、一瞬ハッとして固まっていたその表情を和らげた。



「…かわいい奥さんですね」

「……へ?」



彼はそう言うと、慶介に視線を移した。


あたしと言えば、そう。


いつも通り、顔は真っ赤。





聞いた?聞いた?



“かわいい 奥さん”だってぇ!!



きゃあぁぁあ☆




火照る顔を必死に抑えながら、あたしは慶介を見た。






あ…あれ?

慶介?