すると、パーンと外から音がする


「わぁ、花火。」


雪那ちゃんが花火ばかり見るから僕は少しムスッとした


「花火も綺麗だけど、今は僕を慰めてくれないとね?」


クイッと雪那ちゃんの顔を、引き寄せる



「え…???」


そう言って雪那ちゃんの顔は真っ赤なタコさんのようになる


可愛い



「僕、ずーっと待ってたし?
寂しかったんだよ?」



ポーカーフェイス復活


なんて束の間だったみたいで


ふいに、僕の唇に温かいモノが触れる


「!」


「はい、慰めましたよ?」


雪那ちゃんは僕にキスをして、得意げに笑った


「形勢逆転です。」


僕は自然と笑顔になる


いつも君は、僕のポーカーフェイスを崩すんだ


僕はもちろん余裕なんてないよ?



君の事が好きで好きでたまらない


普通の男なんだから





fin~