そして雅紀の顔を見上げた時、雅紀の表情が強張っているのに気付く


「雅…。」


名前を言おうとした時、雅紀は勢いよく私を引き寄せた


「なんですか、先輩?」


雅紀が声をかけた先には、あの人がいた




…要先輩!!!?


「別になんでも。
そんな威嚇しなくても。」


クスリと要先輩は笑う


やっぱり…


要先輩にとっては私なんて、地面にある砂の一粒同然な存在


要先輩は、昨日の事など忘れているかのような笑顔で立っていた