僕は君の虜~甘め短編集~




「雪那ちゃん、早く入れば?」


ドアのところで止まっている事を思い出して、私は一歩中に入る



「はい、新作のホラー小説」


先輩がはいと渡してくれる


「新作?」


「僕が頼んでおいたの、そろそろあれ読み終わるだろうと思って」


「あ…ありがとうございます」


「どーいたしまして、お礼は雪那ちゃんとのデート権でいいよ」


「いやです!!」


「…ストレートだなぁ」


先輩は本当に私をよくからかってくる


私の心臓はドキドキされっぱなし


今にも破裂しそう