ふんわり香る匂いは――――……
本当に好き。
「ありがとっ♪」
抱きかかえると、岡田くんを抱きしめてるみたい。
本人にはできないけどね。
岡田くんの大きな上着を着てみると、指先すら出てこない大きな上着。
ジャンパーには岡田くんの温かさと、匂いがして、
岡田くんに抱きしめられてるみたいだった。
「///」
笑顔は消えない。
大きすぎるジャンパーのチャックを上まで上げると、階段を駆け上がった。
上には咲がいるもん。
フードのある上着を首元に寄せて、笑った。
「岡田くんの匂いだ…///」
ガチャッ
「誰だっ……あぁ修平か」
「なっ何でっ!!」
「だってニヤニヤしてるし…男物の上着着てるし……」
あぁそっか……。
「杉浦ぁー?」
「あ、入っていいよー」
トントン
と足音がするたび、
アタシの心臓も
ドキンドキン
と鳴る。



