そんなアタシを見た岡田くんは
頭に置いていた手を頬に優しく触れて、
「お願い。……何見た?」
と訊く。
そんな岡田くんに嬉しいのと、さっきまでの哀しい考えでアタシの思考はボロボロで、自分でも何考えているのか分からない。
でも、自然に流れる涙。
それに困っている岡田くん。
岡田くんは優しいから…ね。
アタシはゆっくり抱きしめられて耳元で岡田くんは何回も同じ言葉を繰り返す。
さらに力が強くなったとき、
アタシはやっと声を出した。
「あ…アタシ……。」
「うん」
「………」
「言って?」
「……………綺麗な女の人と会ってるの……見た。」
「岡田くんに…………抱きついてた………」
そぅ言い終わるとまた涙が出てきた。
「あ"ぁ〜〜〜;;」
岡田くんは苦笑いをしながら頭をかいてアタシを見ていた。



