「お前さー」 やっと離してくれた。 「?」 「気をつけろよ?」 「何に?」 風が冷たくふく。 「さっきのヤツに」 「なんで?」 「襲われるかもしれねーから」 「…は!?んな、訳ないじゃん!!安西くん、そんなことするようには見えないし…」 「見かけによらねーの。絶対、犯されるなよ?」 「だ、大丈夫だよ…」 「分かったなら、いいけど」 と、また唇を塞いだ。 ホントにあの安西くんがそんなことするの?ありえない。 そのときはそう思ってた。