『来たよ、キモイのが』
『マジ最悪だよねー』
『臭いから近寄んじゃねーよ。キモイな』


悪口を言われながら教室に入った。

机に荷物を置いて教室を出た。
その間も悪口は続く。
悪口を聞きながら、トイレに入り個室にはいる。


「はぁ。疲れた」

便器に座りながら溜め息をついた。


今の詩月にはトイレが学校で唯一の落ち着ける場所だ。


「ふぇ、う"〜」


悪口を思い出すと涙が出た。
一粒、また一粒。

「泣いちゃダメ。っ、強くっ、ならないと」


そう思えばおもうほど、涙はとまらなで次々に溢れた。